研究プロジェクト

龍谷大学・食農研・研究プロジェクト・7

研究課題 2016-2017

穀物温度応答の人為制御による食料増産の試み
Challenges to improved food production by manipulating temperature responses in crops

研究代表

古本 強 (ふるもと つよし)    

農学部 植物生命科学科 教授 植物生理学

共同研究者

上野 宜久   龍谷大学 農学部・実験実習助手 植物分子生物学

耕作面積はもはや限界に近づいており、人類を賄うために増産は差し迫った課題の一つである。我々は温度に応答した生理現象に着目し、これを制御することで増産を達成する方法の開発を二通り試みる。オオムギは生殖生長の前にバイオマスの増加と引き続く越冬が必要であるが、適期よりも早播きをすると残暑の高温を感受して越冬に不適切な徒長形態になる。そこで、高温感受による形態変化を阻害する成長調節薬剤を開発する。具体的には古本らが発見した転写因子PIF4を介した温度シグナル伝達に作用し、徒長形態を阻害する化合物を探索する。一方、常温ではイネは植物活性化剤の散布によりいもち病被害を克服できるが、冷夏には被害が拡大し、いもち病による減収が最大約7%に達する。これを克服するために、低音においてもいもち病耐性を維持できる薬剤を開発する。具体的には上野らが発見した0sPTP1/2の活性化を阻害する化合物を探索する。

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