食の嗜好研究センター

食の嗜好研究センターについて

食の嗜好研究センターは、食と農の総合研究所の付属研究センターとして、2015年4月に開設されました。本センターでは、「日本料理研究班」と「食品開発における食嗜好研究班」を設置し、本学研究者が様々な学外組織からの客員研究員と協力して、「おいしくなくっちゃ!」をコンセプトに食の嗜好性(おいしさ)に関する研究活動をおこなっています。昨年9月には、本学とNPO法人日本料理アカデミー、日本料理ラボラトリー研究会との間で包括連携協定を締結し、日本料理の伝統的な技術に関する研究も推進しています。

研究体制

センター長:
伏木 亨(龍谷大学農学部教授)
副センター長:
山崎 英恵(龍谷大学農学部准教授)
兼任研究員:
石原 健吾(龍谷大学農学部准教授)
山﨑 正幸(龍谷大学農学部准教授)
朝見 祐也(龍谷大学農学部講師)

(1)日本料理研究班
(活動場所:龍谷大学セミナーハウスともいき荘)

日本料理の発展に関する厨房実験、啓蒙活動

客員研究員:
村田 吉弘氏(菊乃井)、栗栖 正博氏(たん熊北店)
中村 元計氏(一子相伝なかむら)、高橋 拓児氏(木乃婦)
高橋 義弘氏(瓢亭)、才木 充氏(直心房さいき)
吉田 修久氏(修伯)、下口 英樹氏(平等院表参道竹林)
佐竹 洋治氏(竹茂楼)、宗川 裕志氏(大和学園日本料理学科長)

(2)食品開発における食嗜好研究班
(活動場所:龍谷大学瀬田キャンパス9号館内)

食品の嗜好性に関する外部機関、研究者との共同研究

客員研究員:
網塚 貴彦氏(長谷川香料(株))
中野 久美子氏((有)フードアート)
川崎 寛也氏(味の素(株))
中村 諒氏(朝日酒造(株))
永富(玉置)麻里氏(ハウス食品(株))
鴨井 享宏氏(ハウス食品グループ本社(株))
清水 愼太朗氏(ハウス食品(株))
青柳 守紘氏(ハウス食品グループ本社(株))
小山 鐘平氏((株)神宗)
釜阪 寛氏 (江崎グリコ(株))

日本料理研究班 研究概要

日本料理班では、日本料理の発展に資する実験研究ならびに種々の啓蒙活動をおこなっていきます。

食の嗜好研究センター日本料理班では、日本料理におけるおいしさや嗜好に関する研究を、大学研究者と京都の料理人を中心に展開していきます。食の嗜好研究センター(ともいき荘)の厨房や、大学の実験室を使い、料理人と研究者が、料理を構成する様々な事象をテーマに、それらを科学的な視点でもって考え、実験やディスカッションをおこない、おいしい日本料理創成のための基盤を構築していくことが大きな目的です。

 

実は、こうした大学研究者と料理人との取り組みは、既に2009年より京都で開始されており、本班に所属する研究者や料理人のほとんどは、日本料理ラボラトリー研究会(2014年度まで京都大学に本拠)として活動を行ってきています。日本料理ラボラトリー研究会に所属する科学的な素養を身につけた料理人が、今後、食の嗜好研究センター日本料理班の客員研究員として更なる研究活動を展開することで、おいしさやヒトの嗜好に絡めた次代の日本料理のあり方についての提案を示していくことが期待できます。

 

協力団体、関連機関として、日本料理ラボラトリー(山崎会長)、日本料理アカデミー(伏木理事)、京料理の料亭、一般社団法人 日本香辛料研究会事務局(伏木会長 登記上の事務局)を想定しています。

食品開発における食嗜好研究班 研究概要

おいしさの客観的な評価は食に関わる様々な分野で切望されていますが、具体的な手法は確立されていません。本センターでは、幾つかの食品、食材に関して、おいしさの座標軸を作り上げ、おいしさの客観的な評価を達成します。

想定される食品としては

    • 日本食の味わいの根幹をなすカツオ昆布出汁について、各海域の昆布、各漁港・生産地の鰹節を選別し系統的に組み合わせ、最もおいしいと評価できるものを確立します。これには和食料理人の感性を最大限に活用します。また、共同研究によって香料メーカーの研究所、食品開発メーカーなどの分析技術を活用します。美味しいと評価されただしについて、その味覚成分・匂い成分を徹底して分析し、おいしさに寄与する要素を重回帰分析等で抽出し、おいしさの要素とそれによるだしのスコア化(分析値からおいしさを評価できる系)を確立し、今後、グローバル化が進む日本食に関して、日本の基本的な出汁のおいしさの座標軸を確立します。この研究はすでに開始されています。

 

  • 同様の方法を用いて、特定の食品に対するおいしさのゴールデンスタンダード(最上のおいしさ)を決定し、おいしさを客観的に評価できる系を作ります。具体的な食品や農作物・水産物については協力いただける食品生産者やメーカーとの共同研究によって遂行します。カレールーなどの食品やブランドの野菜類などが候補に挙がっています。本研究センターでは、専門のメーカーや生産者との共同研究プロジェクトを複数同時に遂行します。共同研究者には客員研究員として参加をしていただきます。

 

  • 客観的評価法に至るまでの主観的判定をサポートする目的で、脳近赤外吸収計測による唾液腺血流量の測定、京都大学で伏木らが開発した、おいしさの要素分解と統合による評価法、を利用します。

 

このような手法によって、多くの食材や食品、農業生産物におけるおいしさの評価体系が構築されることが期待され、世界でも初めてのおいしさを客観的に評価できる『見える化」できる研究センターとして、食の最大の付加価値であるおいしさを付与できる、社会の要請に応えることのできる研究組織に発展させたいと考えています。

研究成果

 

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